いなげ司法書士事務所
Q1引直計算はどのようにすればいいのですか
貸金業者から取引履歴を開示してもらったとして、その計算書が貸金業者の約定利率に基づくもので利息制限法を越えた利率での貸付けの場合は債務者自身が引直計算をする必要があります。引直計算といってもどのようにすればよいか分からない方がほとんどだと思いますが、最近ではインターネット上から引直計算の専用ソフトをダウンロードできますのでそれらを利用したり、過払い金専門の書籍に付いているCD-ROMを利用するのが簡単です。これらのソフトを利用すれば日付と借入金額・返済金額を入力すればあとはソフトが自動計算してくれます。

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Q2元本の金額が増減した場合に適用される利率は何%ですか
利息制限法で定められている上限利率は以下のとおりです
金利についての制限
貸金業者と基本契約を締結する場合は『極度額』『借入限度額』が設定されるのが通常です。そして、利息制限法所定の利率を定める場合の元本はこの極度額または借入限度額を基準にします。例えば、借入限度額が100万円の包括契約を締結した場合は実際に借り入れた金額が100万円未満であっても利率は15%となります。また、最初に150万円を借りてその後に返済を続けた結果、残元本が100万円未満になっても利率は18%に上がることなく15%のままとなります。なお、極度額や借入限度額が定められていない個別契約の場合は、元本が10万円未満から10万円以上になれば利率も20%から18%になり、100万円以上になれば18%から15%になります。

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Q3過払い金に対して利息は発生するのですか
過払い金にも利息は発生します。過払い金の利息の起算日は過払い金が発生した当日です。過払い金の利息は5%(民法404条)が一般的ですが6%(商法514条)とする判例もあります。貸金業者に過払い金を請求する段階で利息も請求しておけば、和解をする際に利息を免除する代わりに過払い金は全額支払ってもらうといった条件を提示できますので、過払い金を請求する際は利息も合わせて請求したほうがいいでしょう。

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Q4借換えや再借入れがある場合はどのように計算すればいいのですか
借換えというのは、例えば取引の途中で新たな貸付けをすると同時に旧債務の残額をゼロとして新たな借入れから旧債務の元本・未払い利息を差し引いた差額の現金を交付することです。また、再借入れというのは、貸金業者の定める約定利率でも借入金を完済して(引直計算をすれば過払い金が発生しています)、一定期間が経過した後に再び借入れをすることです。このような借換えや再借入れといった事情があっても引直計算をする際は一連の取引として単純に計算をすればよいでしょう。

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Q5貸金業者が取引履歴を開示しない場合の引直計算の方法
貸金業者によってはどんなに取引履歴の開示請求をしても応じてくれないところがあります。そのような場合は訴訟を提起するほかありませんが、その場合に取引履歴を自分で再現する必要があります。これを推定計算といいます。推定計算をする場合、手元に貸金業者との契約書や領収書がすべて残っていればそれに基づいて引直計算をすればいいのですが、そのような書類が残っているのは非常に稀であり、たいていの場合は債務者の記憶に基づいて引直計算をすることになります。記憶に基づいて推定計算をする場合にどの程度正確でなければならないかといった問題がありますが、それほど正確である必要はありません。取引開始日の数年のずれや返済日の数日のずれ、数万円の返済金額のずれがあっても問題ありません。取引履歴が事実と異なっていてそれが貸金業者にとって不利な内容であれば貸金業者から指摘があるはずですので適宜直せばいいでしょう。なお、本当の過払い金額よりも推定金額の方が少ないと業者が推定計算をすんなりと受け入れてしまいますので、推定計算をする場合は実際の過払い金額よりも多くなるようにしておくべきです。

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