いなげ司法書士事務所
Q1取引履歴の開示請求はどのようにすればよいのですか
貸金業者に取引履歴の開示を求める場合は電話ではなく、普通(書留)郵便、内容証明郵便、FAX等の文書で請求するのがよいでしょう。文書で請求をしておけば、もし、訴訟になった場合でも取引履歴の不開示に基づく損害賠償請求をする際の証拠として使えます。なお、文書で通知をする際には仮に自己破産や個人再生になる見込みが高い場合でも、単に債務整理をする旨を記載しておきます。はじめから自己破産である旨を記載してしまうと残高のみを通知してきて取引履歴を開示しない貸金業者もいるからです。

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Q2貸金業者に取引履歴の開示義務はありますか
貸金業者に取引履歴の開示を求めても『取引履歴の開示義務はない』等と主張されることも少なくありません。確かに、法律上、明文で貸金業者に開示義務を定めた規定はありません。しかし、貸金業者には信義則上の開示義務があると考えられています。金融庁の事務ガイドラインでも、貸金業者は『債務者、保証人その他の債務の弁済を行おうとする者から、帳簿の記載事項のうち、当該弁済に係る債務の内容について開示を求められたときに協力すること』と定められています。裁判上でも取引履歴の開示については激しく争われており、開示義務を認めるものもあれば認めない判決もあります。なお、近い将来、最高裁で貸金業者の取引履歴開示義務を認める判決が出ると思われます。

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Q3貸金業者が取引履歴の一部しか開示しない場合はどうすればいいですか
貸金業者に取引履歴の開示を請求しても一部(3年〜10年)しか開示されない場合があります。その際の業者の言い分には@社内規定上出せないA10年以上前の取引記録は随時廃棄処分している、等といったものがあります。このように一部の取引履歴しか開示してもらえない場合、まずは監督庁(各地の財務局、都道府県金融課等)に行政指導をしてもらうように上申します。貸金業者も監督庁からの指導があれば取引履歴を開示する場合することがあります。ただし、貸金業者の中には行政指導があっても一切開示をしないところもありますし、既に10年間の取引履歴が開示されているような場合は監督庁も行政指導をしませんので、監督庁に行政指導の申出をしても開示されないようであれば訴訟を提起するほかありません。

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Q4貸金業者が0円和解を要求してきた場合はどうすればいいですか
貸金業者に取引履歴の開示を請求すると履歴の開示をすることなく貸金業者から債権債務なしで和解をしませんか(これを『0円和解』といいます)、と言われることがあります。貸金業者が取引履歴を開示することなく0円和解を提案してくるということは過払い金が発生していると考えてまず間違いありません。仮に、債務が残っているとすれば貸金業者が0円和解を提案することはありません。0円和解をするかどうかは取引履歴の開示を受けたうえで利息制限法の引直計算をして過払い金がいくらになるのかを確かめる必要があります。ですから、安易に0円和解をするべきではないといえます。

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