いなげ司法書士事務所

2013年11月 アーカイブ

今と昔とこれから

              

2013年11月01日

借金の整理方法には、いくつかの種類がありますが、過払い金請求により予想以上の金額に成功すれば、最終的に予定していた債務整理をおこなわずに済む場合もあります。

 

ここ最近はほとんどありませんが、5年くらい前であれば複数の借入先から500万円程度の借金を背負っていて、どうにも首が回らなくなってしまった相談者の方は珍しくありませんでした。

 

ただ、話を聞いていると借入先のほとんどが高金利のところだったり、借り始めてから10年以上が経過していたりといったことが多かったです。

 

現在では、総量規制の導入により、このような多重債務に陥ることが少なくなっていますが、総量規制が導入される前は決して珍しい話ではありませんでした。

 

こういった相談を受けると、その時点で多額の過払い金の発生が予想でき、結果的にも500万円あった借金がすべてなくなり、その上逆に500万円を回収できたことも頻繁にありました。

 

こうなると、任意整理や個人再生、自己破産をする必要はなく、債務者から逆に債権者の立場に変わることになります。

 

これに対し、最近では借金を背負っている方の相談自体が減少傾向で、特に特定の借入先と交渉して返済方法を決める任意整理になることは激減しました。

 

今では、過払いにならない場合、任意整理では済まずに個人再生もしくは自己破産になる比率が高くなっているような気がします。

 

また、個人再生や自己破産の件数自体も以前に比べれば減少しているものと思われますが、この辺については過払い金請求の増加に伴い、

 

債務整理の相談を手掛ける事務所が増えてきたため、結果的に当事務所の相談も減っているということもありますので、裁判所のデータをみてみないとと分からないところです。

 

あとは、すでに返済し終わったところへの過払い金請求の相談は継続してありますが、ここでも以前と比べて変化が見受けられます。

 

というのも、1社当たりの金額がかなり低くなってきているという印象です。

 

数年前であれば1社で100万円前後というのも多かったですが、最近では1社当たりの金額が20~30万円くらいが多い気がします。

 

中には、数百万円というものもありますが、感覚的には少額なものが大半で、非常に高額のものが少数、その中間が激減といったところでしょうか。

 

ところで、過払い金の時効は取引が終了した時から10年とされています。

 

どの時点をもって取引が終了したかというのは争いのあるところですが、一般的には完済した時からと考えておけばいいでしょう。

 

ところで、最高裁判決により、いわゆるグレーゾーン金利が事実上認められなくなったのは平成18年です。

 

これにより、平成18年以降に自主的に金利を下げた貸金業者も少なくありませんが、体力的に脆弱な中小の貸金業者の中には廃業に追い込まれたところも数多くあります。

 

自主的に金利を下げたような業者の場合、その後の返済の負担を経るので、平成19~20年頃に完済したような方はかなり多いのではないかと思われます。

 

そういった場合、平成29年~30年にかけてが時効になるので、もしかしたらこの時期に過払い金請求が多少は増えるかもしれません。

 

とはいえ、それまでにその会社が存続していればの話ですが。

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